Article

遺伝:モロコシのゲノムとイネ科植物の多様化

Nature 457, 7229 doi: 10.1038/nature07723

モロコシは、サトウキビやトウモロコシと類縁のアフリカ産イネ科植物で、食糧、飼料、繊維や燃料として栽培されている。今回我々は、約730メガ塩基のモロコシ(Sorghum bicolor (L.) Moench)ゲノムの初めての解析結果を報告する。全ゲノムショットガンによる塩基配列を用いて約98%の遺伝子を染色体上に位置付け、遺伝学的、物理的情報およびシンテニーからの情報によってその裏付けを行った。遺伝子組み換えは、モロコシゲノムのほぼ3分の1の領域におおむね限定され、遺伝子の順序と密度はイネと似ていた。モロコシゲノムがイネよりも約75%大きい理由は、遺伝子組み換えの起こりにくいヘテロクロマチンにレトロトランスポゾンが蓄積していることで説明できる。約7,000万年前に起こった倍数体化以後、遺伝子と反復DNAの分布は保存されているが、重複遺伝子群の大半は、モロコシとイネの分岐以前にその片方が失われている。協調進化のために、染色体の1カ所の重複領域はわずか数百万年しか経っていないようにみえる。遺伝子のおよそ24%はイネ科植物特異的で、7%はモロコシ特異的である。最近起こった遺伝子重複およびマイクロRNA重複が、モロコシの耐乾燥性の一因かもしれない。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度