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遺伝:ゲノム解析により明らかになったカモノハシの進化の独特な特徴

Nature 453, 7192 doi: 10.1038/nature06936

本論文では、カモノハシ(Ornithorhynchus anatinus)のゲノム概要配列を報告する。カモノハシは単孔類の動物で、興味深いことに爬虫類と哺乳類の性質を併せもつ。例えば、水生生活に適応した毛皮をもち、雌は卵を産むが哺乳を行い、雄は爬虫類に似た毒をもつ。今回の単孔類ゲノムの初めての解析によって、これらの特徴と遺伝的革新との関係が明らかになった。爬虫類とカモノハシの毒素タンパク質は同じ遺伝子ファミリーからそれぞれ独立に取り込まれたものであり、カモノハシは産卵するのにもかかわらず、乳汁タンパク質遺伝子がよく保存されている。免疫遺伝子ファミリーの拡大はカモノハシの性質に直接関連している。また、タンパク質やタンパク質非コードRNAファミリー、マイクロRNAファミリー、それに反復配列が拡大していることが明らかになった。今回のゲノム解読は、哺乳類の詳しい比較解析だけでなく、単孔類の生物学的特性や保全にも役立つ有用な情報源となる。

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