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環境:ミシシッピ川からの人為的に増加した水フラックスと炭素フラックス

Nature 451, 7177 doi: 10.1038/nature06505

河川によって運び去られる水と溶存無機炭素は、陸と海洋の水と炭素貯蔵庫を結びつける重要な正味のフラックスである。ほとんどの河川では、溶存無機炭素の大部分は重炭酸塩の形で存在している。河川の重炭酸塩フラックスは、土壌水の二酸化炭素による鉱石の分解が主な起源である。これは化学的風化と呼ばれる過程であり、重炭酸塩を受け入れる河川の緩衝能力と無機物含有量を制御している。本論文では、ミシシッピ川から得られたこれまでにない高い時間分解能の100年間にわたるデータセットを提示し、それを小流域と降水量のデータと結びつけて、過去50年間にわたって生じた重炭酸塩フラックスの大きな増加が、明らかに人為起源であることを示す。重炭酸塩フラックスと水フラックスの増加は、流域の農業地帯からの排水の、降水量の増加と釣り合わない増加に主な原因があり、メキシコ湾への栄養分と農薬のフラックスとも関連があることがわかった。これらの知見は、化学的風化の変化が、現在の生物地球化学的収支の拡大と関連があることを示している。さらに、過去50年間にわたるこの広大な地域からの河川水と炭素移出の増加にとって、気候と植物CO2による肥沃化の変化よりも、土地利用の変化と管理がより重要であったと考えられる。

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