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発生:DscamとSidekickタンパク質群は脊椎動物の網膜において層特異的シナプス結合を制御する

Nature 451, 7177 doi: 10.1038/nature06469

網膜におけるシナプス回路は、光受容体によって集められた視覚入力情報を、網膜神経節細胞(RGC)によって脳へ送られるメッセージへと変換する。網膜の介在性ニューロン(アマクリン、双極細胞)の突起は、内網状層(IPL)においてRGCの樹状突起上にシナプスを作る。IPLは少なくとも10の平行な副層(サブラミナ)に分けられる。介在性ニューロンとRGCのサブセットは樹状化し、サブラミナの一層のみ、あるいは数層でシナプス形成する。こうした層特異的回路はRGCサブタイプが応答する視覚情報を特徴づける。本研究では、4つの近縁な免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)接着分子であるDscam(Down’s syndrome cell adhesion molecule)、DscamL、Sidekick-1、Sidekick-2がニワトリの介在性ニューロンとRGCにおいて、それぞれ重なり合わない集団で発現し、それぞれがIPLの異なったサブラミナ中でシナプス形成することを示す。さらに各タンパク質は適切なサブラミナに集積し、それぞれが同じ分子種間の接着を行っている。In vivoでの機能欠失および機能獲得の実験は、これらのIgSF分子が、シナプスの相手が樹状化し接続するIPLサブラミナの選択に関与することを示している。したがって、脊椎動物のDscamはショウジョウバエ(Drosophila)のDscamと同様に神経接続のために機能する。以上のことから、DscamとSidekickに関する我々の結果は、網膜における層特異性に対応するIgSFコードの存在を示しており、さらに中枢神経の他の部位においても同様のコードがある可能性を示唆する。

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