Letter

植物:シロイヌナズナ成長の光およびジベレリンによる協調的調節

Nature 451, 7177 doi: 10.1038/nature06448

光およびジベレリン(GA)は、植物の重要な成長過程に介在するものが多く、そうした過程の一部は重複している。DELLAタンパク質はGAシグナル伝達の抑制因子であり、GAによる成長誘導を遮断する。GAはユビキチン/プロテアソーム経路を介してDELLAタンパク質の分解を誘導するが、光はGAレベルを低下させることでDELLAタンパク質の蓄積を促進する。DELLAタンパク質は主として遺伝子発現への影響によって植物の生長を抑制すると考えられている。しかし、これらがGAシグナル伝達と遺伝子発現とをどのようにして協調させているのか、その詳しい作用機構は知られていない。本研究では、光応答性転写因子の活性調節に向けたGAシグナル伝達を仲介する核タンパク質相互作用カスケードの性質を調べた。GAが存在しない場合、核局在性のDELLAタンパク質は大量に蓄積し、フィトクロム結合因子3(PIF3;bHLH型転写因子である)と相互作用して、PIF3が標的遺伝子のプロモーターに結合して遺伝子発現を調節するのを阻害し、PIF3が仲介する胚軸伸長の光制御を消失させる。GA存在下では、GID1タンパク質(GA受容体)が核内でのDELLAタンパク質との直接的相互作用が増大し、DELLAタンパク質のユビキチン化およびプロテアソームを介した分解を引き起こすため、PIF3はDELLAタンパク質の阻害的影響から解放される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度