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遺伝:ENCODE計画の試験的段階によるヒトゲノムの1%での機能的エレメントの同定と解析

Nature 447, 7146 doi: 10.1038/nature05874

本論文では、ENCODE計画の試験段階の一環として、ヒトゲノムの1%を標的として行われた多数のさまざまな実験から、機能的なデータを産出し、解析を行ったことを報告する。これらのデータは、さらに、多数の進化解析や計算解析に取り込まれ、補強されてきた。それらと合わせて、我々の結果は、ヒトゲノムのいくつかの主要な領域の機能に関して全体的な知識を向上させるものである。第一に、我々の研究から、ゲノムは広範囲にわたって転写されるという説得力のある証拠が得られる。つまり、その塩基配列の大部分を、タンパク質をコードしない転写産物およびお互いが広範囲にわたって重複しているものを含めた一次転写産物中に見いだすことができる。第二に、転写調節の系統的な考察から、転写開始部位に関する新たな知見がもたらされた。これには、転写開始部位と特定の調節配列との関係、およびクロマチンの接近可能性やヒストン修飾の特徴が含まれる。第三に、クロマチン構造とDNA複製や転写調節との相互関係など、クロマチン構造に関するより複雑で進歩した見解が明らかになった。そして最後に、これらの新しい情報源を統合することによって、特に種間および種内の配列比較に基づいた哺乳類の進化から、ヒトゲノムの機能的な側面についての新しいメカニズムやその進化に関する理解がもたらされた。つまり、これらの研究はヒトゲノムの機能の特徴をより包括的に明らかにする道を示している。

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