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四肢動物に似たデボン紀の魚類と四肢動物の体制の進化

Nature 440, 7085 doi: 10.1038/nature04639

肢をもつ脊椎動物(四肢動物)と肉質葉状のひれをもつ魚類(肉鰭類)との系統的な類縁関係は十分に確立されているが、進化過程の一連の変化を記録した化石がないため、四肢動物の主要な特徴の起源はいまだにはっきりしていない。今回我々は、カナダ北極地域のデボン紀後期層から、保存状態の良好な肉鰭類の魚類種化石を発見したことを報告する。この魚類種は、ひれをもつ魚類と肢をもつ四肢動物の中間型を表しており、四肢動物の重要な形質がどのような順序でどう生じたかを考察するための貴重な手がかりとなる。体表のうろこや鰭条、下顎や口蓋はもっと原始的な肉鰭類のものとあまり変わらないが、この新種には、前後方向に短い頭蓋や変形した耳領域、可動性の頸部、機能的な手関節、その他の四肢動物状態の前兆となる特徴もみられる。この新種魚類の形態的特徴と地理的背景からは、浅い海や縁水域、地表で暮らしていたことがうかがわれる。

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