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アンキリンリピートのナノバネ挙動

Nature 440, 7081 doi: 10.1038/nature04437

アンキリンリピートはタンパク質の認識に働くと考えられているアミノ酸モチーフで、ほぼすべての門で多様なタンパク質中に縦型反復配列として存在する。アンキリンリピートには逆平行αへリックスが含まれ、これが積み重なると超らせんが形成されることがある。24回反復のアンキリン-Rリピートの推定構造をよく観察すると、予想される超らせん部分がバネ様挙動をとる可能性が考えられる。さらに、一過性受容体電位(TRP)チャネルの細胞質側ドメインにおける17〜29回のアンキリンリピートの積み重なりは、有毛細胞やショウジョウバエの剛毛における機械受容体を開閉するバネの候補として同定されている。今回我々は、縦型アンキリンリピートが3次構造に基づく弾性を示し、原子間力顕微鏡による一分子測定において線形で完全可逆のバネとしてふるまうことを報告する。ほどけたリピートが巻き戻るときに力を発生させるという予想外の能力も観測され、タンパク質ドメインの巻き戻り力を初めて直接測定した。このように我々は、最もありふれたアミノ酸モチーフの1つが、機械的情報伝達においてもナノデバイス設計においても重要なバネ特性をもつことを示す。

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