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政策:各国の科学的資産を再評価する

Nature 430, 6997 doi: 10.1038/430311a

科学的生産性について、国家間に慢性的な不均衡が存在することが、今週号に掲載されている英国政府の主席科学顧問、D Kingによる分析からはっきりした。引用回数の多い論文の上位1%に関わっているのは31か国に過ぎず、この中にはスイスやイスラエルのような小国が多数含まれている。30位の南アフリカは唯一のアフリカの国であり、またイスラム国家の多くはGDPが高いにもかかわらず、イランが31位を占めるのみである。競争の激しい世界市場における持続可能な経済発展を可能とするためには、イスラム国家を含めた各国が知識生産に対してもっと直接的に関わることが必要だろうとKingは警告している。前任者R M Mayによる同様の問題に関わる記事(Science 275, 793-795; 1997)を参照・引用しながら、Kingは各国家が研究費支出に対して何を得たか、そのちがいに注目している。米国は、論文の引用回数、投資額、研究者数について他国に勝っているが、教訓を得ることができるのは予算が不運にもそれほど潤沢でない国からである。英国では、1980〜1995年にかけて科学関係の予算がかなり切りつめられたが、そのために無駄のない慎ましい研究で、「お値打ち」の結果が出るようになった。Kingはまた、科学研究におけるヨーロッパ各国の得意領域のちがいを示し、ヨーロッパ全体として強力さが増しつつあることを浮き上がらせている。

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