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遺伝:ヒト9番染色体のDNA塩基配列とその解析

Nature 429, 6990 doi: 10.1038/nature02465

9番染色体の構造は、非常に多型性が高い。常染色体としては最大のヘテロクロマチン領域が含まれ、これにはヒトの6〜8%で異形性が見られる。一方、動原体をはさんだ逆位は、集団の1%以上で見られる。解読が終わった9番染色体ユークロマチンの塩基配列は109,044,351塩基対で、ユークロマチン領域の99.6%以上に達する。この塩基配列の解析によって、染色体内、染色体間に多数の重複があり、セントロメアと大きなヘテロクロマチン領域の両方に接する部分も重複していることが判明した。雄から雌への性転換や癌、神経変性疾患に関係すると考えられている遺伝子など、1,149個の遺伝子と426個の偽遺伝子を注釈付けした。この染色体にはヒトゲノム中最大のインターフェロン遺伝子群が含まれる。また、主要組織適合遺伝子複合体にパラロガスな遺伝子を含む、遺伝子数とG+C含量が並はずれて高い領域も存在する。また、最近重複した遺伝子で配列の多様性が異なる遺伝子も見つかったが、これはおそらく自然選択を反映しているのだろう。

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