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細胞:APC/CCdh1ユビキチンリガーゼによるSCFSkp2-Cks1ユビキチンリガーゼの制御

Nature 428, 6979 doi: 10.1038/nature02330

Skp2とその補助因子Cks1は、SCFSkp2-Cks1(Skp1/Cul1/F-boxタンパク質)ユビキチンリガーゼ複合体の基質認識サブユニットである。この複合体は、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤p21とp27の分解を引き起こすことによってS期への進入を調節している。Skp2は腫瘍性タンパク質の一種で、ヒトの癌で発現が亢進していることが多いが、細胞内での量を調節するしくみについてはよくわかっていない。本論文では、Skp2タンパク質とCks1タンパク質がどちらもG1期には不安定であり、その分解はユビキチンリガーゼAPC/CCdh1(後期促進複合体/サイクロソームとそのアクチベーターCdh1)によって行われることを示す。G1期の細胞でRNA干渉によってCdh1のサイレンシングを行うとSkp2とCdh1が安定化し、その結果p21とp27タンパク質の分解が増加する。またCdh1を欠乏させるとS期にある細胞の割合が増加するが、同時にSkp2の発現を抑制するとこれが減少することから、Skp2はAPC/CCdh1の重要な標的であることがわかる。APC/CCdh1と結合できない安定なSkp2変異体を発現させると、時期尚早にS期に進入してしまう。つまりAPC/CCdh1は、G1期におけるSkp2とCks1の分解の誘導を主な機構として、SCFSkp2-Cks1基質の予定外の分解を防ぎ、G1期の状態を維持している。

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