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地震:冥王星大気の最近の膨張

Nature 424, 6945 doi: 10.1038/fake178

後方にある星の前面を比較的近くの天体が通過する恒星食は、手前の天体の大気を、数キロメートルの空間分解能で調べることができる。そのような観測からは、後方の星からの光を隠している大気の構造について、スケールハイトや温度分布、そして他の情報が得られる。1988年に冥王星の大気について得られた食のデータは、半径およそ1,215kmより上方にある、ほとんど等温の大気を明らかにした。この高さより下では、データは減光層あるいは大きな熱勾配の始まりのいずれかを示していると解釈され、この大気の基本構造について議論を呼んでいる。もう一つの議論は、表面温度に対する平衡表面圧力の感度が極端に高いため、冥王星が(248年の公転周期で1989年に近日点を 通過し)太陽から遠ざかるにつれ、どの程度まで冥王星大気が収縮する可能性があるかということである。本論文では、2002年8月の冥王星による星食を可視領域および赤外線の様々な波長で観測した結果を報告する。これらのデータは、冥王星大気の減光に関する証拠を明らかにし、1988年以来大気は確実に変化し、収縮したのではなく膨張していることを示している。

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