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地球:マグマ現象により生じる熱水噴出孔の化学的性質の急速な変化

Nature 422, 6934 doi: 10.1038/nature01569

ファンデフーカ海嶺のエンデバー領域は、世界中の大洋中央海嶺系の最も活発な熱水地帯の一つとなっており、海嶺山頂部に沿った15 km内には5カ所の独立した噴出孔地帯が存在している。過去10年間にわたり、これらの噴出孔地帯の中で最大である「メイン・エンデバー地帯」では、噴出流体の温度と塩化物濃度の空間的な勾配が一定であり、それが地下の相分離の広がりとその性質の差によって駆動されているようである。このような安定した状況は、1999年6月8日に発生した群発地震により乱されることになった。地震信号の性質と、地震の後に潜水艇アルビン号とジェイソン号により行われた潜航(1999年8月〜9月)の際にその地域で新しい溶岩流が観測されなかったことから、この群発地震は構造性のものだったと解釈されてきた。本論文では、1999年9月と2000年6月に採取された熱水流体試料から得られた化学的データは、その地震が火山起源であったことを強く示唆していることを示す。この地震と東太平洋海膨の北緯9度で以前起きた地震について得られた揮発物質のデータは、そのようなマグマ現象は海底熱水系から噴出する熱水の流体―鉱物平衡、相分離、3He/熱比、及び揮発性物質の流量に対して大きくそして急速な影響をもたらしうることを示している。

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