Letter

材料:キャニオン・ディアブロ隕石の黒鉛ノジュールの強磁性

Nature 420, 6912 doi: 10.1038/nature01100

近年、黒鉛や菱面体C60のような合成炭素材料における弱い強磁性の報告や、グラフェンシートの強磁性不安定性の理論予測がなされている。強磁性信号が非常に小さいので、その起源が、鉄に富む微量の不純物によるのではなく本来的であると確定するのは困難だ。今回、黒鉛材料の強磁性を研究するための別の実験手法として、室温で強い強磁性を示す隕石黒鉛を利用した。キャニオン・ディアブロ隕石中のノジュールから10個の地球外黒鉛試料を得て調べた。どの試料でも黒鉛が主要相だが、少量の磁鉄鉱、カマサイト、赤金鉱および他の相も存在する。一連の試料の相組成を分析したところ、鉄に富むこれらの鉱物では、観測された磁化の約3分の2しか説明できないことがわかった。残りは何らかの形で黒鉛に付随し、1炭素原子あたり0.05ボーア磁子の平均磁化にあたる。磁気整列温度は570K付近である。我々は、強磁性は磁鉄鉱かカマサイト包接物との界面で誘導される磁気的近接効果だと考えている。

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