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化学:ハッシウム(108番元素)の化学的調査

Nature 418, 6900 doi: 10.1038/nature00980

周期表によって元素の化学的特性が分類されている。しかし、超重元素である超アクチニド元素の場合、周期表の役割は限界に達している。これは価電子殻に及ぶ相対論効果が強くなることにより、その化学的特性が既知傾向から外れる可能性があるからである。最初の2種類の超アクチニド元素である104および105番元素の場合、実際に、それらの化学的特性に相対論効果の影響が及んでいる。これに対して、106および107番元素はいずれも、周期表上の位置から予想されるとおりに振る舞う。ここでは、検出されたわずか7個のハッシウム(Hs :108番元素)原子の化学的分離およびキャラクタリゼーションについて報告する。これらの原子は、 26Mgと248Cmとの融合反応において、同位体269Hsおよび270Hsとして生成した。ハッシウム原子は直ちに酸化され、揮発性の高い酸化物(おそらくHsO4)となる。この酸化物について、検出器表面における吸着エンタルピーを決定したところ、同一条件下で決定した酸化オスミウムOsO4の吸着エンタルピーと同等であった。これらの結果は、ハッシウムとそれより軽い同族体のオスミウムの化学的特性が類似しているという証拠となる。したがって、ハッシウムは周期表の8族の位置から予想されるとおりの特性を示すことが分かる。

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