Letter

宇宙:木星の放射線帯の超相対論的電子

Nature 415, 6875 doi: 10.1038/415987a

地上からの観測結果は、木星には、マイクロ波電波放射の2つの成分源があることを示していた。大気の熱放射と、木星の磁場中にらせんを描く高エネルギー電子によるシンクロトロン放射である。後に、現場観測によって、木星に高エネルギー電子放射線帯が存在することが確認され、その電子のエネルギーが最大20MeVであることを示す証拠が見つかった。ほとんどの放射線帯モデルは、より高いエネルギーの電子を予測しているものの、断熱放射拡散理論では、ほぼ20MeVまでのエネルギーについてしか説明できない。さらに高エネルギーの電子に対する明確な証拠はなかった。今回、我々は、最大50MeVのエネルギーをもつ電子の存在を確認できる、13.8GHzのシンクロトロン放射の観測結果を報告する。このデータは、カッシーニ探査機の木星への接近通過の際に集められた。これらの高エネルギー電子は、エネルギーを電子に移すことのできるプラズマ波との相互作用を通して、繰り返し加速されたものと思われる。我々のデータとモデルの諸結果とを予備的に比較したところ、20MeV未満のエネルギーをもつ電子の数が、これまで考えられていたより多いことが示唆される。

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