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ngeo.2007.70
古気候: 地球は雪玉にはならなかった?
(英語版はこちらから)
© Stephen Hudson |
地球規模の炭素循環フィードバック効果によって、原生代後期に地球全土の氷河作用が回避され、光合成が継続した可能性がある
新たなモデリング研究によれば、急速に気温が低下し酸素が海に溶出したため大気中に二酸化炭素が放出されたことで、地球が「雪玉化」する事態を瀬戸際で回避することができた可能性がある。このフィードバック・ループは、生命のカンブリア爆発に先立って極端な温度変化をコントロールする緩衝材としての役割も果たしたかもしれない。
トロント大学のW R Peltier1らは、原生代後期における炭素循環と物理気候を組み合わせたモデルを発表した。このモデルによれば、地球は完全な雪玉状態には至らなかった可能性がある。「雪玉地球」理論は、原生代後期の一時期(約7億年前)、惑星が氷によって完全に覆われていたというものである。今回の新モデルでは、従来考えられていたよりも多くの酸素が地表の温度低下に伴って海に吸収され、海に溶けていた有機炭素が二酸化炭素として大気中へ放出される。大気中の二酸化炭素濃度の上昇は、地表の温暖化をもたらし、初期の冷却作用が食い止められる。
原生代後期、地球が極端な状態にあったことは明らかである。しかし、この新モデルは、気候が異常であるにせよ、当時の炭素循環はその後6億3,500万年間と比べても、それをはるかに超えて異常なものであったと示唆するものである。
出典1. Peltier, W. R., Liu, Y. & Crowley, J. W. Snowball Earth prevention by dissolved organic carbon remineralization. Nature 450, 813-818 (2007).
