HIGHLIGHTS
ngeo.2007.10
地球力学: リッドの破壊
(英語版はこちらから)
Ninad Bondre
火星と金星の表面における液体水の存在が、かつてこれらの惑星でも地球のようなプレートテクトニクスが起きていたことを決定づける鍵となり得る
![]() © NASA |
プレートテクトニクス―惑星の固い最外層またはリッドの、惑星内部へのゆっくりだが定常的な再循環―は、すべての地球型惑星および衛星の中で、おそらく地球にのみ作用していると考えられている。最近の研究によると、この過程が、金星とおそらく火星にも、地質学的過去において存在した可能性があることが示唆されている1。
ライス大学のC O'Neillたちは、スケーリング理論を用いて行った数値モデリングにより、惑星のリッドが割れて構造プレートになるのに必要な、マントル対流の活発さと最外殻の強度の組み合わせを明らかにしている。そして、リッドの脆弱な部分の厚さが、この過程の主要な要因であることを見出した。この厚さは、地球と異なり月や水星、そして現在の金星や火星では、対流の力―惑星内部をゆっくりと撹拌する―で破壊できる以上の厚さである。しかし、今回の新しい研究結果からは、金星と、木星の衛星イオおよびエウロパは、プレートテクトニクス型とスタグナントリッド型の中間に位置付けられる。
金星と火星に地質学的過去において液体の水が存在した場合、リッドは著しく弱かったはずであり、これら2つの惑星にかつてプレートテクトニクスが存在した可能性が出てくる。
参考文献
- O'Neill, C. O., Jellinek, A. M. & Lenardic, A. Conditions for the onset of plate tectonics on terrestrial planets. Earth Planet Sci. Lett. 261, 20–32 (2007).

