Nature Physics 2,501 (2006) | doi: 10.1038/nphys378
コースティックパージ
夏の午後、気温が高く、空には積雲の群れが浮かんでいる。
すると突然どしゃ降りになる。M Wilkinsonら(Phys. Rev. Lett. in the press; http://arxiv.org/cond-mat/0604166)は、積雲から突然雨が降り始めるのは、雨滴の速度場におけるいわゆるフォールドコースティックスの形成が原因であると報告している。
積雲において典型的な小規模な乱流が、にわか雨の発生過程に関係しているとかねてから考えられてきた。しかし、ほとんどの研究で、クラスターの形成が関係するメカニズムであると仮定されている。Wilkinsonらの考えは異なる。乱流の強度が増すと、ある時点で高速の液滴が低速の液滴を突然追い越し始めると主張する。雲内部の特定の場所では、液滴の速度場はいくつかの値をとり、コースティック状態になる。この液滴間の相対運動により衝突率が急激に増加する。これは活性化過程に似ていて、ここでは乱流の強度が温度の役割を果たしている。
乱流の強度がある閾値を超えると、雨が降りだすのである。
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