Nature Physics 2,364 (2006) | doi: 10.1038/nphys354
非磁性スピン偏極
ナノワイヤーやナノチューブといった1次元弾道伝導体のコンダクタンスの基本単位(2e2/h)は、上向きスピン電子と下向きスピン電子が等しく寄与することから成り立っている。
通常は、これらの2つの成分を分離するためには磁場が必要である。磁場がない場合は、2つのスピン状態のエネルギーは等しい。しかし、R Crookらによれば、必ずしもそうとは限らない(Science 213, 1359-1362; 2006)。
Crookらは、GaAsベースの2次元電子系に静電気的にパターンをつけた1次元チャンネルについて、ゼロ磁場でのコンダクタンス特性においてコンダクタンスの基本単位のちょうど1/2のところにプラトーを観察した。このことから、チャンネル内の電子が自発的にスピン偏極することが示唆される。通常のスピン縮退を解く磁場を使用せずにスピン偏極電流を発生できるため、新しい分野であるスピントロニクスにおいて役立つことになるかもしれない。
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