Nature Physics 2,364 (2006) | doi: 10.1038/nphys333
ベータ版
1987年2月23日、超新星が発した光のバーストが世界中の望遠鏡で捕らえられた。
その3時間前に、日本、ロシアおよび米国の3つの検出器により合計24個の超新星ニュートリノが検出されている。サンプル数は少ないものの、これはコア崩壊型超新星の物理現象を直接観測するめったにない機会であった。世界中で高性能のニュートリノ検出器(写真のSNOもそのひとつ)の数が増えているので、超新星が生み出すニュートリノのエネルギースペクトルを通して、今後発生する超新星からさらに多くの情報を得られる可能性がある。
しかし、N JachowiczとG C McLaughlinが指摘するように(Phys. Rev. Lett. 96, 172301; 2006)、検出された信号からそのような情報を読み解くにはかなりの困難が伴う。1つの問題は、ニュートリノと典型的な検出器の大きな体積に含まれる原子核との当該エネルギーにおける散乱断面積がよく分かっていないことである、JachowiczとMcLaughlinは、「βビーム」(放射性原子核の β崩壊によって生成されるニュートリノの強い平行ビーム)を用いた低エネルギー散乱実験によってこれらの断面積を明らかにできることを示した。 βビーム設備の建設は、EUからの資金供与を受けた研究EURISOLにおいて現在検討されている。
|