Nature Physics 2, 217 (2006) | doi: 10.1038/nphys279
三つで一組
1970年にロシアの核物理学者V Efimovは、ある状況下では、相互作用する3個の粒子が、そのうちの2粒子からなるサブシステムのいずれもが不安定であっても、無限に続く3量体束縛状態を形成できるという驚くべき予測をした。
それ以来、「Efimovの物理学」の理論的な研究は盛んに行われ、少数の量子粒子がどのように相互作用するかについてより深く理解されるようになった。しかし、風変わりな3粒子Efimov状態を立証する説得力のある実験的証拠は十分ではかった。
しかし、もはやそうではない。T. Kraemerらは、極低温のセシウム原子気体の実験において、この効果の明らかな証拠を発見した(Nature 440, 315-318; 2006)。Kraemerらは磁場を用いてセシウム原子間の相互作用を微調整することで、いわゆる3体再結合過程を研究し、トラップされた気体原子の損失を検出できた。Efimov状態のエネルギースペクトルを直接示すことはできなかったが、この実験によって弱く結合した3量体束縛状態が実際に存在することが確認されたと思われる。これは、少数体量子系の探究が次の段階に入ったことを告げるものである。
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