Nature Physics 2, 217 (2006) | doi: 10.1038/nphys279
マクスウェル方程式の新展開
J C Maxwellの研究に関わりのない物理学の教科書は、もしあったとしても希である。
しかし、彼が1864年に英国学士院に提出した由緒ある方程式から得られるものはまだある。数学的観点から、A Tipは今回、静電気学ではなく波の伝播の問題に注目して、マクスウェル方程式の興味ある特性を明らかにした(J. Math. Phys. 47, 012902; 2006)。
Tipは力学に焦点を当て、マクスウェル方程式を微分方程式系として扱うことから離れ、その代わりにユニタリ時間発展と結びつけて考えた。これは、シュレーディンガー方程式を検討する際に現れるものと同じヒルベルト空間の数学的形式を用いて達成された。この枠組み内で、例えば誘電体内を伝搬する波の場の縦成分と横成分の運動方程式を分離できることが示される。
このような洞察は、フォトニック結晶のバンド構造の検討を単純化するといった場合に物理的に有用である。同じ方法で、これまであまり探究されてない課題である非線形誘電体の数学的な記述に関して新しい見方が得られるであろう。
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