2012年2月号Volume 9 Number 2

火星探査カメラに命をかけた男

11月26日に打ち上げられた米国の火星探査機マーズ・サイエンス・ラボラトリーは今、火星に向かって旅を続けており、8月下旬には火星周回軌道に到着する。搭載されている探査ローバー「キュリオシティー」には、今回も、MSSS社による3つのカメラシステムが積み込まれた。この会社は従業員わずか30名の小企業にもかかわらず、火星探査カメラに関して、20年以上もNASAから独占的に受注してきた。同社を率いるのが天才マイク・マリン博士だ。有名な火星で堆積作用が見られる画像、現在も水が流れている可能性がある画像、巻き上がる砂嵐の画像など、すべてマリン博士の優れたアイデアとレンズ設計技術による成果だった。彼の卓越した能力とユニークな性格が、初めて紹介される。

Editorials

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Seven Days

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News

ヒッグス粒子の質量範囲が狭められ、そのシグナルらしきものが検出された。いよいよヒッグス粒子は見つかるのか。

チンパンジーも音の高低と色を関連付けているらしい。これは、ヒトの「共感覚」と言語に関する研究のてかがりとなるかもしれない。

Free access

ある種のアシナガバチは、仲間の顔を認識できる。 これは、社会環境への適応によるものなのかもしれない。

フォボスへの大型探査機が失敗し、惑星探査におけるロシアの復活は危ぶまれている。

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News Feature

1970年代のバイキング計画以来、ほとんどすべての火星探査ミッションのカメラを製作してきたのがMike Malinだ。彼のカメラは、火星のイメージを大きく変え続けている。

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Comment

最近のデータと自身の個人的な経験から、科学など一部の分野では、自閉症が利点になる場合があると語る研究者がいる。モントリオール大学教授、Laurent Mottron だ。彼の主張を聞いてみよう。

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Japanese Author

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News & Views

物体の加速度運動に伴って量子真空から光子が生成する現象を、動的カシミール効果と呼ぶ。今回、鏡が超高速で動くのと同等の仕組みを、超伝導回路を利用した実験で実現し、この効果を初めて実証した。

金はかつて考えられていたほど不活性ではない。金を使って分子合成を促すことができる。飽和炭化水素から一次元ポリマーの形成を誘導する金のようすを、走査トンネル顕微鏡がとらえた。

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News Scan

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Nature Gallery

科学画像のスケールは毎年のように広がり、我々人間は、2011年も驚くほど小さなミクロの世界から、太陽系のはるか辺境のすばらしい画像を手にしました。けれども、壮大なスケールの画像だけが2011年を象徴するものではありません。「人間の目」で見えるスケールの画像に、鮮烈な印象を与えるものも多かったことも2011年の特徴でしょう。日本を襲った巨大地震、チリの火山噴火、そして、こうした自然の驚異とは逆に、自然に脅威を与え続ける人間。そんな2011年を振り返ってみましょう。

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