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ブレグジットから1年:政治に翻弄される英国の科学者たち

北アイルランド議定書の見直しを巡る英国とEUとの交渉が長期化すると、英国の研究者の一部はEUの助成金を受けられなくなるおそれがある。 Credit: BELINDA JLAO/SOPA IMAGES/LIGHTROCKET VIA GETTY

英国政府と欧州委員会(EC)との交渉の末、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)後の英国とEUとの関係を規定する通商・協力協定(EU-UK Trade and Cooperation Agreement;TCA)が合意されたのは2020年末のことだった。数年前から曖昧な状況に置かれていた英国の科学者たちは、データ規制、核・宇宙研究、臨床試験など、科学に広範な影響を及ぼすこの協定が合意に至ったことを歓迎し、安堵した(2016年9月号「英国のEU離脱に戸惑う科学者ら」、2020年4月号「英国のEU離脱で科学研究への影響は?」参照)。

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翻訳:三枝小夜子

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 5

DOI: 10.1038/ndigest.2022.220511

原文

Brexit one year on: patience ‘wearing thin’ among UK scientists
  • Nature (2022-02-03) | DOI: 10.1038/d41586-022-00318-w
  • Holly Else
  • 脚注: 英国政府は3月15日に、ホライズン・ヨーロッパに採択されたものの提携交渉の遅れにより支払いを受けられていない英国の研究者に対する支援を今年12月まで延長すると発表した。