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根から葉へと乾燥を知らせる物質の正体

高橋 史憲、篠崎 一雄

Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 9 | doi : 10.1038/ndigest.2018.180922

植物は、自然界のさまざまな環境の変化にさらされながら生長していかなければならない。そのためには、環境の変化を常にモニターし、その情報を植物体の各器官に的確に伝える仕組みが必要だ。理化学研究所環境資源科学研究センターの高橋史憲研究員と篠崎一雄センター長らは、根の細胞が乾燥を察知するとペプチドを合成して分泌し、それが維管束を移動して葉に伝わると、植物体は乾燥に備えて準備するようになることを明らかにし、Nature で報告した。

–– 植物は外界からのストレスに対処しながら、日々を生き抜いているのですね?

高橋: 植物は、芽を出した場所で一生を過ごします。乾燥、塩分、温度、紫外線などの環境条件は常に変化する可能性がありますが、植物にとって環境が悪化しても、そこで生き抜いていかなければなりません。そのため、植物には環境からのストレスに対抗して生きる、動物とは異なる仕組みが発達しているのです。

このような仕組みが植物にはあることを、篠崎先生の論文を読んで知りました。私が大学生だった2000年ごろのことです。大変感銘を受け、その後、篠崎先生の研究室に入れていただき、現在に至っています。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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