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マヨラナ粒子の証拠を観測

Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 10 | doi : 10.1038/ndigest.2018.181036

原文:Nature (2018-07-11) | doi: 10.1038/d41586-018-05637-5 | The heat is on for Majorana fermions

Kirill Shtengel

マヨラナフェルミオンと呼ばれるエキゾチックな粒子は、量子計算に応用できる可能性があるが、その存在はまだ決定的な形で確かめられていない。今回、2つの研究グループが、マヨラナフェルミオンと考えられる実験結果を得た。

マヨラナ粒子を1937年に予言した、イタリアの物理学者エットーレ・マヨラナ。 | 拡大する

Mondadori Portfolio via Getty Images

物質の基本構成要素である陽子、中性子、電子は、フェルミオン(フェルミ粒子)と呼ばれる粒子の例だ。80年前、イタリアの物理学者エットーレ・マヨラナは、それ自身の反粒子でもあるフェルミオンの存在を予言した1。こうした粒子は現在、マヨラナフェルミオン(マヨラナ粒子)と呼ばれ、物理学の基礎の面から非常に興味深いだけでなく、量子計算に大きな進歩をもたらす可能性がある。素粒子の中からマヨラナフェルミオンが存在する証拠を見いだすことは容易ではないが、この数年、物性物理学の分野では、マヨラナフェルミオンの探索において大きな進歩があった2。今回、ワイツマン科学研究所(イスラエル・レホボト)のMitali Banerjeeら3と京都大学大学院理学研究科の笠原裕一ら4はそれぞれ、全く異なる凝縮系での熱輸送実験でマヨラナフェルミオンのサインを見いだしたことを、Nature 2018年7月12日号(205ページ227ページ)で報告した。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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