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クエーサーは大質量銀河の目印

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 8 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170828

原文:Nature (2017-05-25) | doi: 10.1038/545418a | Quasars signpost massive galaxies

Rychard Bouwens

クエーサーと呼ばれる非常に明るい天体の近傍の調査は、初期宇宙ではこれまで不十分だった。アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)を使って行われた観測で、初期宇宙のクエーサーの周辺には、初期宇宙で最も大質量の銀河たちの一部が存在していることが分かった。

アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)のアンテナ群。ALMAは、標高約5000mのチリ・アタカマ砂漠に設置された66台のパラボラアンテナからなる電波望遠鏡であり、日本、台湾、米国、カナダ、欧州などの国際共同プロジェクトだ。 | 拡大する

Carlos Padilla – AUI/NRAO

クエーサーは、光を持続的に放つ天体の中で最も明るい天体だ。クエーサーは、太陽の少なくとも10億倍の質量を持つブラックホールがそのエネルギー源だと考えられていて1,2、ビッグバン後わずか7億5000万年の時期にすでに存在しているものが見つかっている3,4。初期宇宙でクエーサーが発見されて以来、どのようにしてそれほど比較的短期間でクエーサーが形成されたのかという大きな疑問は解明されないままだった。今回、マックス・プランク天文学研究所(ドイツ・ハイデルベルク)のRoberto Decarliらは、チリのアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)を使って遠方のクエーサーの周辺を調べたところ、4つの大質量の星形成銀河を発見したことをNature 2017年5月25日号457ページで報告した5。この観測結果は、クエーサーの形成過程に関する私たちの理解を深めると同時に、初期宇宙で最も大質量の銀河たちを見つけ、研究するためには、どうすればいいのかも教えてくれた。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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