Nature ダイジェスト

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目的細胞の局在と子孫関係を同時に追跡可能な分子

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 4 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170433

原文:Nature (2017-01-05) | doi: 10.1038/nature21101 | Molecular memoirs of a cellular family

Lauren E. Beck & Arjun Raj

細胞のDNAに埋め込まれたバーコード配列にランダムな改変を導入する方法によって、細胞の空間的な関係を保持したまま、細胞の子孫関係を見分けることが可能になった。著者らはこの技術をMEMOIR(メモワール)と名付けた。

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piart/iStock / Getty Images Plus/Getty

単一細胞から大型の多細胞生物が形成される過程を明らかにすることは、生物学者にとっての大きな目標であり、この知見はさまざまな動的過程や疾患の理解にも役立つ。つまり、細胞系譜のマッピングはこの目標達成に不可欠な要素だといえよう。細胞系譜が明らかになれば、胚発生のみならず、がんの増殖や幹細胞の分化などの過程を理解する上でも極めて重要な情報が得られるのである。今回、カリフォルニア工科大学(米国パサデナ)のKirsten L. Friedaらは、細胞のDNAに遺伝子工学を利用して埋め込んだ系譜の情報を、直接的な可視化によって読み出すことができる技術を開発し、Nature 2017年1月5日号107ページに報告した1。これは、時空間的な細胞系譜を構築する我々の能力を変容させる大きな進歩となり得る技術だ。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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