Research Highlights

植物にナノチューブを埋め込むと光合成が活性化

Nature ダイジェスト Vol. 11 No. 6 | doi : 10.1038/ndigest.2014.140628

原文:Nature (2014-03-20) | doi: 10.1038/507276a | Nanotubes rev up photosynthesis

Credit: BRYCE VICKMARK

カーボンナノチューブを植物の葉に浸透させると、植物の光合成を活性化させられることが分かった。また、植物を「化学センサー」に仕立てられることも示された。

マサチューセッツ工科大学(米国ケンブリッジ)のMichael Stranoらは、近赤外顕微鏡を利用して、シロイヌナズナ植物体の葉(写真)および葉緑体抽出物中の単層カーボンナノチューブ(SWNT)を追跡したところ、ナノチューブは葉緑体の外包膜に徐々に取り込まれていくことを見いだした。その葉緑体抽出物の光合成活性を調べたところ、カーボンナノチューブを取り込んでいない葉緑体に比べ3倍に高まっていることが分かった。半導性のカーボンナノチューブSWNTにより、葉緑体の電子伝達が増強され光合成活性が高まったと考えられる。

研究チームはさらに、汚染物質である一酸化窒素の存在下で発光を停止するように設計した蛍光カーボンナノチューブを取り込んだ葉では、一酸化窒素への曝露で蛍光を発しなくなることも確かめた。研究チームによれば、農薬など他の化学物質の検出も可能だろうという。

Nature Mater. http://doi.org/rxc (2014)

(翻訳:小林盛方)

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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