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2017年9月号

News: Droshaは昔、ウイルス防御機構だった?

脊椎動物細胞の核内で遺伝子発現の調節を行っているDroshaが、ウイルス感染に応答して細胞質内に出ていくという奇妙な現象が観察された。研究チームは、このタンパク質がかつてはウイルスと戦っていたと考えている。

News: コロナウイルスの自然宿主はやっぱりコウモリ!

ヒトで危険な感染症を引き起こすことで知られるコロナウイルス。このほど、どの動物からヒトに伝播するかが明らかになり、伝播を予測するための研究が一歩進んだ。

2017年6月号

News: 脅威となる耐性菌ランキング

世界保健機関は、対策が必要な耐性菌をランク付けしたリストを初めて公開した。新たな抗生物質の研究開発にぜひ役立ててほしいという意図からだ。

Japanese Author: マクロファージの概念を変える発見

免疫反応におけるゴミ処理係として知られるマクロファージが、近年、大いに注目を集めている。マクロファージは1種類の細胞ではなく、さまざまな機能を持って分化し、いろいろな疾患に特異的に働く多様なマクロファージが複数種存在するというのだ。一連の研究を牽引するのは、大阪大学審良静男研究室の佐藤荘助教である。

2017年5月号

News: HIVの潜伏性リザーバーのマーカーが初めて明らかに

HIVが潜伏感染している免疫細胞(潜伏性リザーバー)の特定に役立つマーカータンパク質CD32aが発見された。細胞表面に発現しているこのタンパク質を用いることで、こうしたリザーバーを排除できるようになるかもしれない。

2017年4月号

News: アステカ社会崩壊の一因はサルモネラ症の可能性

スペインによるアステカ帝国の征服後に現地で発生した疫病は、人類史上最悪の疫病の1つとされている。このほど500年前の遺体から細菌のDNAが採取され、この疫病に関する初の直接的な証拠が得られた。

Editorial: 感染症対策へ世界が新たな一歩

2017年1月、感染症の流行に備えたワクチンの開発と備蓄を目標とする国際的な取り組み「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」が発足した。日本など数カ国が参画を表明している。

2017年3月号

News: 「ぶんぶんゴマ」が遠心分離機に

昔ながらの玩具「ぶんぶんゴマ」をヒントにした手動遠心分離機が開発された。血液サンプルの処理やマラリア原虫の分離を、電気なしで安価に行うことが可能だ。

2017年1月号

News & Views: 化学の多様性でマラリアに挑む

天然物に似た構造を持つ多様な化合物の大規模ライブラリーが構築され、そのスクリーニングによって、マラリア原虫の生活環の複数段階を標的とする新規の薬剤候補分子が見つかった。この分子は、単回の投与でマラリアを治療でき、耐性も生じにくいらしい。

2016年11月号

News: ジカ熱を相手に善戦するキューバ

キューバは、カリブ海地域でジカ熱の蔓延を何とか食い止めている国の1つだ。国民総出の地道な努力が成果を挙げている。

2016年10月号

News: ヒトの鼻から新規抗生物質

ヒトの鼻腔に棲む共生細菌が、有害な薬剤耐性菌を死滅させる新規抗生物質を産生していた!この抗生物質は、MRSA感染との闘いにおいて、新戦力になる可能性がある。

News: HIVを広げる社会サイクル

遺伝学研究から、南アフリカでのエイズ流行が、いわゆる援助交際で助長されていることが明らかになった。

2016年8月号

News: イタリアのオリーブ病害、封じ込めへ

近年、南イタリアではオリーブの細菌性病害が大きな問題になっているが、その封じ込め計画は地元の猛反発を受けて頓挫していた。このほど封じ込め計画を妥当とする裁判所の判決が出て対策が進むことが期待されるが、病害が地中海沿岸諸国に拡散するリスクは依然として高い。

2016年7月号

Research Highlights: 飛び回る蚊の軌跡を分析するアルゴリズム

特殊なビデオカメラ追跡システムを使って蚊の飛行を観察した結果、夜間、蚊帳の中で寝ている人がいる室内では、その頭の近くでほとんどの時間を過ごしていることが分かった。

2016年5月号

News: 半合成マラリア治療薬が市場で大苦戦

市場への影響がほとんどなかったのは、アルテミシニンの供給過剰が原因だ。だが、需要の急増はいつ起こるか分からず、マラリア治療薬の安定供給には半合成アルテミシニンが欠かせない。

2016年4月号

News: メジナ虫症の根絶を阻むのはイヌ?

体長80cmもの糸状虫が皮下を這い激痛を伴うメジナ虫症。根絶まであと少しという段階で、意外な伏兵が現れた。

2016年3月号

News: エボラ血漿療法に有意差なしの結果

エボラ出血熱からの回復者の血漿で患者を治療できると期待されていたが、最初の臨床試験では死亡率の有意な低下は見られなかった。だが専門家たちは検討の余地があると見ている。

2016年2月号

News: 遺伝子ドライブでマラリアと闘う

マラリア原虫に対する耐性遺伝子を持つ蚊をマラリアに苦しむ地域に迅速に広めることができれば、この感染症を永久に根絶できる可能性がある。このほど、遺伝子ドライブでそれが実現でき得ることが示された。

2016年1月号

News: 細胞内に潜む耐性菌に効く、新方式の抗生物質

黄色ブドウ球菌の一部はマウス細胞内に隠れて存在することで抗生物質による治療に耐性を示すが、これを殺菌できる抗体–抗生物質抱合体が報告された。

2015年12月号

News: 顧みられない熱帯病の治療薬を開発した3氏に医学生理学賞

寄生虫感染症の治療薬を発見した業績で、3人が共同受賞した。中国人研究者の受賞は初。

2015年11月号

News: 死線を越えると遺伝的多様性が高まる

ショウジョウバエを使った実験で、病を乗り越えた雌からは遺伝的多様性が高い子が生まれるという結果が報告された。

News Feature: ダニ媒介性感染症をめぐる問題

ライム病をはじめとするダニ媒介性感染症は大きな問題となっているが、抑止する方法について研究者らが何も策を練っていないわけではない。では、いったい何が障害になっているのだろうか。

News Feature: エボラの次の新興感染症に備える

伝染病の流行や汎発流行に対する人類の備えは十分とはいえない。けれども、西アフリカで発生したエボラ出血熱の大流行に対する恐怖が、そんな状況を変えるかもしれない。

2015年9月号

Editorial: 感染症の流行に対応できる保健医療体制づくりを急げ

エボラ出血熱の流行を受けて、感染症の大流行という国際的な緊急事態への対応について改善計画が話し合われてきた。この提案は実行されるべきだが、地域レベルでの解決が最善の防御であることを忘れてはならない。

2015年8月号

News Scan: 輸血問題に解決策

病原体を輸血血液から取り除く新技術を米国の血液バンクがこの夏に導入する

2015年7月号

News Scan: 腸内細菌がワクチン増強

ワクチンの効果に個人差があるのは腸内細菌の違いが一因らしい。

News Feature: 輸血を減らして命も救う

輸血は、今日の医療で最も過剰に行われている治療の1つであり、その費用は数千億円に上る。研究者たちは輸血を減らす方法を模索している。

2015年4月号

News: 結核菌ゲノムに刻まれていたヒトの歴史

結核菌・北京系統株は、結核菌の中でも感染性が高く、多剤耐性のものも多い。この系統株が東アジアに出現したのは6000年以上前であることが分かった。

2015年3月号

News: 「微生物ダークマター」から見いだされた希望の光

培養不能な細菌を培養する画期的な装置が確立され、MRSAなどの薬剤耐性菌を死滅させる新規抗生物質が見つかった。

2015年1月号

News: 欧州のイモリを襲う新興感染症

近年、欧州の有尾類個体群に壊滅的な被害を及ぼしている新興感染症の原因が、アジア固有の真菌であることが明らかになった。ペットの大規模な輸出入により、世界的な流行が懸念される。

News & Views: 重症エボラウイルス感染症のサルを回復させた治療薬

3種類のモノクローナル抗体を混合した治療薬「ZMapp」で、致死量のエボラウイルスを接種したサルは全て回復した。ZMappは、感染後の治療に用いられたことのある他の薬とは異なり、エボラウイルス感染症が進行した段階にあっても治療効果を発揮した。

2014年12月号

News Scan: キーストーン病原体

keystone pathogen:その数の割には、無害な微生物叢を病気を引き起こし得るものに転換するのに非常に大きな役割を演じている微生物

2014年10月号

News: バイオセーフティー管理の危うい現状

米国疾病対策センターで、炭疽菌と高病原性インフルエンザウイルスが 関係する事故が続けざまに起こった。それを受けて、バイオ実験施設により強力な「安全文化」を求める声が上がっている。

News & Views: インターフェロンは両刃の剣

サルでの研究から、インターフェロンの作用には二面性があり、感染の防止に働く場合と、慢性感染の状態を悪化させる場合があることが明らかになった。

2014年9月号

News & Views: 耐性菌の抗生物質耐性を無効化する天然物

カルバペネム系抗生物質は現在、重篤な感染症に対する最後の砦であるが、耐性菌の急増が世界的な公衆衛生問題になっている。今回、真菌の一種が産生する天然化合物が、カルバペネム系抗生物質耐性細菌の、カルバペネム耐性を無効化させることが分かった。

2014年5月号

News Feature: 感染病原体が犯罪を暴く

民事・刑事を問わず、事件の捜査で「法医系統学」なる新しい科学鑑定法が、じわじわと浸透しつつある。この鑑定法は強力だが、裁判への利用は、状況をよく見極めて慎重にすべきだ。

2014年4月号

News: ナルコレプシーは自己免疫疾患であることが確定

2009年の新型インフルエンザ大流行とそれに対するワクチンの接種に付随して、ナルコレプシーという睡眠障害が多発した。この原因を解析した結果、 ナルコレプシーが自己免疫疾患だとする決定的な証拠が示された。

2014年3月号

News: ピロリ菌株との相性が胃がんの発症を左右する

地域的な起源が異なるピロリ菌株に感染している場合に、胃がんが発症しやすくなることが明らかになった。

2014年1月号

News Scan: 細菌流の変身の術

無害な細菌が、悪役に変わるメカニズム

2013年12月号

News: 糞便入りカプセルで腸感染症を抑える

糞便入りカプセルにより、クロストリジウム・ディフィシレ感染症の再発を抑えることができた。しかし、コストや製造の問題で、市販薬として開発するのは難しいかもしれない。

News & Views: LPSは細胞内でも感知される

グラム陰性細菌の外膜に存在するリポ多糖(LPS)は、宿主細胞の細胞表面にある受容体TLR4によってのみ感知されると考えられていた。しかし今回、LPSは、細胞質内でも感知されることが分かった。

2013年9月号

News Scan: ポリオウイルス最後の隠れ家

ポリオ撲滅のカギは、「慢性排菌者」の特定だ

2013年10月号

News: 弱体化マラリア原虫から作成したワクチンが効いた!?

放射線照射された蚊から採取した原虫を使用するマラリアワクチンが、 防除率100%を達成したとの報告がなされた。

News Feature: 効く薬がない「究極の耐性菌」の恐怖

科学や医学の進歩と経済的繁栄や社会保障制度などのおかげで、人類は多くの感染症を実際に克服してきた。 それゆえ、災いが不可避的にやってくるというような黙示録的な表現を保健当局者が使うことはない。ところが、今最後の砦となっている強力な「カルバペネム系抗生物質」に対して、一部の細菌が耐性を獲得し始めており、恐怖を感じながらの監視体制がとられている。

2013年6月号

Editorial: 抗生物質耐性菌対策に、機運が高まる

既存の抗生物質に耐性を持つ細菌の発生件数が、憂慮すべき急増を見せており、世界の人々の健康に及ぼす影響を見極めて、行動を起こさねばならない。 幸い、政策立案者の認識がようやく高まってきた。

2013年5月号

News: セミの翅が細菌をばらばらにする

セミの翅の表面の微細な柱状の構造体「ナノピラー」が、細菌の細胞膜を引き裂く。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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