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2017年6月号

News: がん発症原因の大半はDNAの複製エラー

環境要因や遺伝要因が、がんリスクに及ぼす影響は、研究者が考えているほど大きくないかもしれない。

2017年5月号

News: 細胞単位で参照できる体の地図作りが熱い!

最先端の画像化法と分子生物学を融合して、がんやヒト組織の単一細胞ごとの地図を作成する競争が加速している。

News & Views: AIによるがん診断支援が現実味を帯びてきた

皮膚がんを画像解析だけで判定できるようコンピューターを訓練したところ、一部の皮膚がんについては皮膚がん専門医と同程度の精度で識別できた。これは医学的診断の未来にどのような意味を持つのだろうか?

2017年4月号

News: がん研究の再現性検証プロジェクトから最初の報告

影響力のあるがん研究論文の再現性を改めて確認するという意欲的な取り組みが、論争を巻き起こしている。

News & Views: 造血幹細胞の維持にはバリンが必須

血球の供給源である造血幹細胞は、必須アミノ酸の一種「バリン」に依存していることが明らかになった。マウスにバリンを含まない食餌を与えると、骨髄移植の前処置に類似した効果が得られ、移植が成立したのだ。この手法を使えば、骨髄移植に伴う毒性を低減できる可能性がある。

2017年2月号

News: がん細胞は脂肪を利用して転移する

がん細胞の弱点が分かったかもしれない。マウスでの研究で、転移するがん細胞は脂肪をエネルギー源として利用している可能性が示されたのだ。

News Scan: 血液がん治療に新手法の可能性

アミノ酸「バリン」が造血幹細胞に及ぼす影響に着目

News & Views: テロメラーゼに依存しないテロメア伸長の機構

細胞の寿命は、染色体末端(テロメア)の反復配列の短縮によって制限されているが、一部のがん細胞は、テロメラーゼ非依存性テロメア伸長(ALT)と呼ばれる機構によってテロメア長を維持し、この運命を回避している。今回このALTの機構が分子レベルで詳細に解明された。

2016年12月号

News: 「がんムーンショット」計画達成への10項目を発表

米国のがん撲滅計画で目指すべき研究目標について、諮問委員会の作業部会が勧告としてまとめた。その内容は免疫療法から診断法まで幅広い。

Japanese Author: AI活用でゲノム医療・精密医療の実現へ

2016年10月、ラスベガスで開かれたIBM社の国際イベントに招かれ、人工知能「ワトソン」の医療応用について語った宮野悟 教授(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター)。人工知能を活用してゲノムのビッグデータを医療に効果的に役立たせることが今後の世界の潮流となり、そのための経済的基盤と社会的コンセンサスの構築が求められてくると宮野教授は指摘する。

News: U87細胞株をめぐる謎

脳腫瘍研究で一般的なある細胞株のDNAプロファイルは、その起源とされる50年前の腫瘍のDNAプロファイルと一致しないことが明らかになった。

News & Views: がん細胞は死してなおカリウムで免疫系を抑制する

細胞死を起こした腫瘍細胞はカリウムを放出し、それがT細胞の活性を抑制することが分かった。T細胞からのカリウム排出を増強すると、がんを攻撃する能力が回復する。

2016年9月号

News & Views: 腫瘍を抗ウイルス応答で撃退するがんワクチン

樹状細胞に腫瘍抗原を含むナノ粒子を送達し、抗ウイルス応答に似た抗腫瘍免疫応答を誘導する免疫療法が開発された。初期の臨床試験では有望な結果が得られている。

2016年8月号

Japanese Author: 免疫から逃れるがん特有のゲノム異常発見

がんゲノムの研究における第一人者、小川誠司教授は、血液がんをはじめ、さまざまながんの仕組みを解き明かしてきた。今回、片岡圭亮特定助教とともに行ったがん症例の大規模解析により、がんが免疫から逃れる仕組みの1つを解明した。この知見を利用すれば、免疫チェックポイント阻害剤の効果が予測できるのではないかと考えられ、注目を集めている。

2016年7月号

News Feature: がんの進化を利用した治療戦略

他のあらゆる生物と同じく、腫瘍にも自然選択が働いている。がんの治療法の開発にこの進化の原理を利用しようという動きが現在高まっている。

2016年6月号

News: p値の誤用の蔓延に米国統計学会が警告

科学者によるp値の誤用を止めるため、米国統計学会(ASA)が異例の声明を出した。

News & Views: 高脂肪食が大腸がんの発生率を高める仕組み

マウスでの研究で、高脂肪食の摂取により腸前駆細胞が幹細胞様の運命に誘導されることが突き止められた。その結果、腸のサイズが変化し、腫瘍の発生率が高まることが分かった。

2016年5月号

News: 米国立がん研究所がモデル細胞株を刷新

抗がん剤スクリーニングに長年広く用いられてきたモデルを、マウス体内で増殖させたヒト腫瘍細胞(PDX)に切り替える方針だ。

2016年3月号

News Feature: 最期の病

がんなどの疾患の末期になると、患者は筋肉量が著しく減少し、痩せて衰弱する。この状態は悪液質と呼ばれる。この機序が、ようやく少しずつ明らかになってきた。

News: がんの主な原因は「不運」?

がんの発生に大きな影響を及ぼすのは環境要因なのか内的要因なのかをめぐり、研究者の間で論争が起きている。

2016年2月号

News: 医療現場に押し寄せる遺伝子編集の波

このたび、遺伝子編集技術で改変された細胞の移入により白血病が寛解したことが報告された。この他にも現在、複数企業が遺伝子編集技術をヒトの治療に使う準備を着々と進めており、この治療法にますます注目が集まっている。

News & Views: 酸化ストレスはがんの遠隔転移を抑制する

活性酸素は、細胞にストレスを与え、がんのイニシエーション(発がんの第一段階)を促進すると考えられてきたが、今回、がんの転移を防ぐという有益な作用も持っていることが明らかになった。

2016年1月号

News: 抗がんウイルス製剤が間もなく市場に

がん治療薬として米国で初めて、ウイルス製剤T-VECが承認された。欧州もそれに続くとみられる。

2015年12月号

News: ゾウはなぜ、がんになりにくいのか

「Petoのパラドックス」と呼ばれるこの問いに、答えの1つとなり得る発見があった。

News: DNA修復の研究者3氏にノーベル化学賞

DNA重要な3つの修復機構である塩基除去修復、ヌクレオチド除去修復、ミスマッチ修復の仕組みを明らかにした3氏が、化学賞を共同受賞した。

2015年10月号

News: 低線量被曝のリスクが明確に

低線量の被曝でも白血病のリスクがわずかに上昇することが、30万人以上の原子力産業労働者を対象とする大規模疫学調査により示された。

2015年9月号

News & Views: 乳がん骨転移の診断・治療のカギを握るLOX

酸素欠乏状態にある乳がん細胞から分泌される酵素リシルオキシダーゼ(LOX)は骨損傷を誘導する。骨損傷は転移に先立って起こり、乳がん細胞の骨への転移を促進していることが分かった。

2015年7月号

News: 腫瘍で見つかる変異の30%以上は正常細胞にも見つかる

効果的ながん治療を選択するためには、腫瘍組織と正常組織をセットで検査し、変異の重要性を見極めることが必要だと示唆する研究結果が報告された。

News Feature: がん遺伝子産物Rasへの再挑戦

発がんに大きく関わるRasタンパク質。これを標的とする治療薬は、30年に及ぶ探求にもかかわらずまだ見つかっていない。だが、実験手法が進歩したことで、この強敵からいったんは遠ざかった研究者が再びこの分野に参戦するようになってきており、新たな切り口でRasに挑み始めている。

2015年6月号

News & Views: 改良が進む樹状細胞ワクチン

抗腫瘍免疫応答を誘導する樹状細胞ワクチンは、がん患者の治療にはあまり有効ではなかったが、今回、ワクチン接種部位を前処置して炎症を誘発しておくと、このワクチンの効果が増強される可能性があることが分かった。

2015年4月号

Japanese Author: リン酸化反応を多角的に解析し、シグナル伝達系の全貌に迫る!

人体には200種以上の細胞が存在するとされ、細胞独自の形態や運動性、極性などは、細胞内外のさまざまな情報の授受と伝達により獲得・決定されている。この過程はシグナル伝達と呼ばれ、生命活動の基盤をなす一方、異常を生じると、がんや循環器疾患、神経・精神疾患の原因となる。名古屋大学大学院医学研究科・神経情報薬理学講座の貝淵弘三教授は、35年にわたり、リン酸化反応を介したシグナル伝達系の解析を進めている。

2015年3月号

News: 自己T細胞移入療法でがん患者の生存期間が延長

難治性の白血病やリンパ腫を対象とした遺伝子改変T細胞療法の臨床試験で有望な結果が集まりつつある。

2015年2月号

News & Views: 解明が進むがん免疫療法

PD-1経路の遮断により抗腫瘍免疫を回復させる免疫療法は臨床で目覚ましい成果を挙げているが、作用機序には不明な点が多い。今回、この治療法に対して特に反応性の高い患者の特徴や、この治療法が有効ながん種が新たに明らかになった。さらに、この治療法の標的が腫瘍の新抗原であることを裏付ける結果も得られた。

2015年1月号

News: がん細胞の排出物が正常細胞をがん化させる!?

腫瘍細胞から放出されたエキソソームと呼ばれる小胞が、正常な細胞をがん化させる可能性があることが分かった。

2014年11月号

News Scan: 大型動物ががんを抑える方法

ウイルスのゲノム侵入を抑えているようだ

2014年10月号

News Feature: 血流が運ぶ情報

循環血中に存在するDNAは、最適な活用法を見つけることができれば、がん治療の優れたツールとなりそうだ。

2014年9月号

News: 息を吹き返した抗がん剤「PARP阻害薬」

いったんは開発が打ち切られた抗がん剤「オラパリブ」が、紆余曲折を経て、現在、米国食品医薬品局に承認申請されている。

2014年7月号

News Feature: 長い低迷期を抜けた免疫療法

免疫系はがんと闘うための強力な武器となり得る。これを利用する免疫療法の世界に「免疫チェックポイント阻害剤」という新機軸が登場したことで、免疫療法が盛り返してきた。

Editorial: 銅に期待される新たな役割

古くから使われてきた銅。今回Natureに、触媒反応とがん治療法での新たな役割を示唆する2編の論文が掲載された。

2014年6月号

Japanese Author: がん幹細胞を正常細胞に変える方法を確立し、がん完治を目指す!

一貫して、がん幹細胞を対象に研究を続ける、慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 遺伝子制御研究部門の佐谷秀行教授。今回は、信末博行特任助教らとともに「細胞の形の変化が、その細胞の運命を決める」との、逆説的にも思える成果をもたらした。研究は、治療の難しいがん幹細胞を正常な脂肪細胞へと導く新たな治療法につながる可能性を秘めるという。

2014年5月号

News: 健常者10万人を調べるプロジェクト

長期的な試験により健常者を詳細にモニタリングし、その結果に対処するよう頻繁に働きかけることで、究極の個別化医療を実現しようという取り組みが始まった。

Japanese Author: ゲノム研究から先制医療へ

その行動力で数々のプロジェクトを牽引し、ゲノム研究を推進してきた理研の林崎良英ディレクター。FANTOMコンソーシアムの設立、ノンコーディングRNAの発見、マイクロアレイやシーケンサー技術の導入など多くの成果を挙げてきた。親しみやすさと率直さがトレードマーク。「でも発言がストレートなので、誤解されやすいんですよ」と言う。今回新たに立ち上げたのは「予防医療・診断技術開発プログラム」。先制医療へ乗り出すのだという。林崎ディレクターは今、何を考える?

2014年3月号

News: ピロリ菌株との相性が胃がんの発症を左右する

地域的な起源が異なるピロリ菌株に感染している場合に、胃がんが発症しやすくなることが明らかになった。

News Feature: 医療用アイソトープが不足する!

世界の原子炉の老朽化により、近い将来、医療用アイソトープは深刻な供給不足に陥ると考えられている。それに備え、原子炉を使わない医療用アイソトープ製造法を模索している革新的な企業がある。

2014年2月号

News: がん研究では、マウス飼育温度に注意

一般的なマウス飼育室温度では、マウスはストレスを感じ、免疫反応が抑制されることが明らかになった。

2013年11月号

News: HeLa細胞株をめぐる和解への道

Henrietta Lacksの遺族は、研究者にHeLa細胞と遺族への影響についての説明を求めてきたが、30年以上もの間、十分な対応はなされなかった。ようやく本腰を入れたNIHと話し合いを重ねた結果、2013年8月、ゲノムデータの開示を条件付きで許可することを了承した。

2013年9月号

News: ハダカデバネズミの発がんを防ぐヒアルロン酸

齧歯類として極めて長寿のハダカデバネズミでは、細胞外マトリックスのヒアルロン酸(ムコ多糖の1つ)が、がん化しようとする細胞を封じ込めている。

2013年6月号

News: HeLa細胞のゲノムはエラーだらけ!

科学の世界で最も有名なヒト細胞がHeLa細胞であろう。今回、そのゲノム配列が解読されたが、中身はエラーだらけだった。 そのため、研究に使い続けることに疑問が生じている。

2013年4月号

News: がん細胞を自滅に追い込む低分子薬

TIC10という低分子薬は、血液脳関門を透過でき、現在有効な治療薬がない脳腫瘍の一種である膠芽腫に対しても有効性を示した。

News: 転移中の乳がんをキャッチ

血液を循環しているがん細胞の特徴から、がんの転移の仕組みを説明する有力な仮説の1つが裏付けられた。

2012年11月号

News: がん幹細胞を初めて追跡した

遺伝学的技術を使って腫瘍を観察した結果、腫瘍のごく一部の「がん幹細胞」が、腫瘍の増殖を推進していることが明らかになった。今回の発見が新しい治療法につながるかもしれない。

2012年9月号

News: 抗体を利用してがんに対する免疫応答を目覚めさせる

がんは、生体に本来備わっている防御機構を回避する術を持っている。この回避機構を阻害する抗体を用いた治療により、これまでの免疫療法を上回る治療効果が得られた。

2012年5月号

News: マリファナが記憶を障害する機構

マリファナがどのように短期記憶を障害するのかが明らかに。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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