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複雑な組織のヒストン修飾と転写因子のプロファイルをもたらす単一細胞CUT&Tag

Nature Biotechnology 39, 7 doi: 10.1038/s41587-021-00869-9

単一細胞の遺伝子発現とDNA接近可能性を測定する方法とは対照的に、単一細胞のヒストン修飾を解析する方法には、感度およびスループットの低さという制約がある。今回我々は、ヒストン修飾を総体的に調べるために開発されたCUT & Tag法を液滴に基づく単一細胞ライブラリー調製と組み合わせ、質の高い単一細胞クロマチン修飾データを得た。我々は、単一細胞CUT & Tag(scCUT & Tag)を数万個のマウス中枢神経系細胞に用い、活性状態のプロモーター、エンハンサー、遺伝子本体に特徴的なヒストン修飾(H3K4me3、H3K27ac、H3K36me3)と、不活性領域に特徴的なヒストン修飾(H3K27me3)を調べた。こうしたscCUT & Tagプロファイルは、細胞のアイデンティティーを決定し、プロモーターの二価性やH3K4me3の広がり、プロモーターとエンハンサーの連結性などの調節原理を解明するのに十分であった。我々はまた、scCUT & Tagを用いて転写因子OLIG2とコヒーシン複合体サブユニットRAD21の単一細胞でのクロマチン占有状態を調べた。今回の結果は、単一細胞分解能でのヒストン修飾と転写因子占有状態の解析が中枢神経系のエピゲノム全体像に関する特別な知見をもたらすことを示している。

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