Nature ハイライト

分子生物学: 哺乳類ミトコンドリアでの翻訳開始機構についての手掛かり

Nature 560, 7717

真核生物では、細胞のタンパク質の大半は細胞質のリボソームで作られる。しかし、酸化的リン酸化に必要な膜タンパク質は、特化したミトコンドリアリボソームにより翻訳される。ミトコンドリアリボソームによる翻訳の開始には、リーダー配列なしのmRNAが使われるなどの独自の特徴が複数あり、開始機構については十分解明されていなかった。N Banたちは今回、翻訳開始状態にある哺乳類ミトコンドリアリボソームの構造を解いた。この構造により、哺乳類ミトコンドリア開始因子2(mtIF2)に見つかったドメイン挿入がリーダー配列を持たないmRNAの結合と暗号解読の活性化に影響すること、またミトコンドリアタンパク質mL45のN末端ドメインが開始から伸張への移行を調節して、ミトコンドリア内膜のタンパク質輸送孔への呼吸鎖タンパク質の挿入を容易にしているらしいことが明らかになった。これら2つの領域は今後特に関心を集めそうだ。

Letter p.263
doi: 10.1038/s41586-018-0373-y | 日本語要約 | Full Text | PDF

2018年8月9日号の Nature ハイライト

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