Nature ハイライト

発生生物学:培養皿で卵母細胞を作るための遺伝子キット

Nature 589, 7841

卵母細胞の始原生殖細胞からの分化には、卵母細胞の成長と減数分裂という2つの重要な過程が伴っている。林克彦(九州大学)たちは今回、過剰発現させることでマウスの多能性幹細胞から卵母細胞様細胞を成長させるのに十分な、8つの転写因子を特定している。この卵母細胞様細胞は減数分裂を経ていないが、受精は可能である。しかし、発生は胚の初期の細胞分裂以降は進行しない。総合的にこの研究は、卵母細胞の成長についての理解における重要な前進であり、生殖医療に重要な意味を持つ。

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