Nature ハイライト

分子生物学:ポリユビキチンシグナルの構造をマッピングする方法

Nature 572, 7770

タンパク質の安定性や活性は、ユビキチン化を介して調節されることがある。ユビキチン分子は、基質タンパク質の1つ以上の部位に付加されて、長さ、構造、構成の異なるポリユビキチン鎖を形成できる。しかしこれまで、細胞内のポリユビキチンシグナルの構造をマッピングすることは困難であった。D Komanderたちは今回、まさにそれを可能にする技術を報告している。ユビキチンクリッピング(Ub-clipping)と名付けられたこの方法は、酵素による基質からのユビキチン鎖の不完全な除去と、質量分析を基盤とする定量解析からなる。この技術は、基本的な生物学的知見をもたらす可能性がある。例えば今回の研究から、細胞内の分岐鎖ユビキチンの程度、マイトファジーの過程に関連するユビキチン修飾の詳細が明らかになった。

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