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集団遺伝学:アメリカ先住民の進化史と特異な遺伝的多様性

Nature 653, 8113 doi: 10.1038/s41586-026-10406-w

アメリカ先住民は、人類の地球全域への分布拡大の最後の主要な段階を代表する人々だが、その遺伝史は、最も研究が進んでいないものの1つである。これらの集団はアメリカ大陸において数千年にわたり居住してきたが、利用可能なゲノムデータが限られているため、その進化史は依然として大部分が解明されていない。今回我々は、アメリカ先住民の128例の高カバー率ゲノムのデータを提示し、それらがこれまで未解明だった高い遺伝的多様性を有することを明らかにする。得られたデータは、南米への少なくとも3回の分散、そしてその後の地域的分化と長期的連続性を反映している。我々は、免疫、代謝、生殖、発生に関連する遺伝子に、多様な環境条件への適応によって形作られた、広範な自然選択のシグナルを見いだした。注目すべきことに、複数のゲノム領域にオーストラレーシア集団との顕著なアレル共有が見られ、これらはおそらく古代の1回の交雑事象に由来し、1万年以上にわたる選択によって部分的に維持されてきたものと考えられる。我々はまた、適応的遺伝子移入が重要な生物学的機能に影響を及ぼしたことを示す、旧人類からの独特な寄与も見いだした。オーストラレーシア集団との類縁性を示す領域と旧人類系統由来の領域の間の重複は限定的であり、これは、これらのシグナルの進化的起源がそれぞれ独立していることを示している。以上の知見は、大陸への定住に関する単純化されたモデルに異議を唱えるものであり、アメリカ先住民の進化史がより動的で複雑なものであったことを示している。

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