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神経科学:ミクログリアは、中枢神経系の髄鞘の成長と健常性を調節する

Nature 613, 7942 doi: 10.1038/s41586-022-05534-y

髄鞘は、中枢神経系の神経軸索の機能に必要だが、髄鞘の健常性を支える機構は明らかではない。中枢神経系内でマクロファージが髄鞘の健常性に関係するともいわれるが、どのようなマクロファージ集団が関係するのか、どのような場面に影響するのかも分かっていない。今回我々は、成熟後のマウスとヒトで、髄鞘健常性の維持に常在性ミクログリアが重要なことを示す。ミクログリアは、脳発達中の髄鞘化に必要ではない。しかし、その後の髄鞘成長や関連する認知機能の調節に必要であり、髄鞘の変性を抑止してその健常性を保つのにも必要である。ミクログリアの不在による髄鞘健常性の喪失は、脂質代謝の変化した髄鞘形成オリゴデンドロサイトの出現と相関していることも分かった。また、この機構はTGFβ1–TGFβR1軸の遮断によって調節される。今回の知見から、髄鞘の成長や健常性の調節不全状態、例えば加齢や神経変性疾患などで、ミクログリアが有望な治療標的として浮上する。

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