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がん:HER2変異型がんとHER3変異型がんの患者におけるHERキナーゼ阻害

Nature 554, 7691 |  Published: |  doi: 10.1038/nature25475


ERBB2ERBB3(それぞれHER2とHER3をコードする)の体細胞変異が、さまざまながんで見つかっている。前臨床モデルで、これらの変異の一部は、HER2の構成的活性化を引き起こすことが示唆されているが、大半の変異の生物学的な特性は明らかになっていない。今回我々は、全HERキナーゼ阻害剤ネラチニブを用い、複数の組織についてゲノム情報で選択した「バスケット」試験(SUMMIT;clinicaltrials.govでのIDはNCT01953926)を行うことで、HER2とHER3の既知の発がん性変異および生物学的な重要性が未知のバリアントについて、生物学的および治療上の重要性を明らかにする。HER2変異型がんでの効果は、腫瘍タイプと変異対立遺伝子の両方の関数として変化するが、その程度は前臨床モデルでは予測できず、最も高い活性が見られたのは乳がん、子宮頸がん、および胆管がんであり、キナーゼドメインにミスセンス変異を持つ腫瘍もあった。本研究は、特徴付けされた既知のゲノム変化および新たなゲノム変化の両方についての生物学的理解を深めるために、分子に基づく臨床試験をどのように使用できるか示しており、このような試験はゲノム情報に基づく腫瘍学のパラダイムを発展させる上で幅広い利用可能性を持つ。

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