Volume 485 Number 7400

Editorials

ポリオの根絶まであと一歩のところに来ているが、気を緩めるのはまだ早い。

p.547

doi: 10.1038/485547b

食用作物のゲノム解読から得られる情報を、有用な性質を持つ作物の育種に活用すべきだ。

p.547

doi: 10.1038/485547a

巨大な電波望遠鏡スクエア・キロメーター・アレイ(SKA)を2か所に分けて建設するとの決定は、「三方一両得」だ。

p.548

doi: 10.1038/485548a

News

SKAの建設地争いは、南アフリカとオーストラリアに分離することで決着が。

p.555

doi: 10.1038/485555a

シェールガス生産では水圧破砕が多用されており、健康への影響の解明が課題に。

p.556

doi: 10.1038/485556a

米農務省が打ち出した、牛肉の大腸菌検査の範囲拡大に、メリットがないと批判が。

p.558

doi: 10.1038/485558a

欧州の大腸菌感染監視体制の改革が、政治的議論で足踏み状態に。

p.559

doi: 10.1038/485559a

原子力研究者やナノテクノロジー研究者が、過激なテロの標的に。

p.561

doi: 10.1038/485561a

科学者に固有の識別子を付与するORCIDシステムで、研究の帰属が明確に。

Scientists: your number is up p.564

doi: 10.1038/485564a

News Features

保護:セックス・アンド・ザ・シングル

p.566

正常な子宮を失った雌のスマトラサイの生殖力を回復させようと、思い切った手段が試みられているが、これが絶滅危惧種の保護策として適切か、疑問視する声もある。

doi: 10.1038/485566a

神経科学:忠実な庭師

Microglia: The constant gardeners p.570

脳の免疫系細胞ミクログリアは、かつては消極的な見張り役と考えられていたが、神経発生の際に重要な役割を果たしていることがわかってきた。

doi: 10.1038/485570a

News & Views

ナノテクノロジー:モジュール性が重要

p.584

DNAは、特別設計の形態やパターンを自己集合法によってナノスケールで製作するのに適した材料である。古くからある考え方に新しい技術を使うことで、このようなDNAを使った100を超える形態の迅速な試作が可能になった。

doi: 10.1038/485584a

再生医学:傷ついた心臓の再プログラム化

p.585

心臓が損傷を受けた場合、心筋は再生できず、瘢痕ができてしまう。瘢痕を作る細胞を強制的に心筋細胞に転換することで、生きているマウスの心臓でこの過程が減弱した。

doi: 10.1038/485585a

進化人類学:火を使うヒト

p.586

南アフリカにある100万年前の洞窟内の堆積層の特徴を顕微鏡と分光学の手法によって分析したところ、ヒトの祖先は従来考えられていたよりもずっと早くから火を使っていたことがわかった。

doi: 10.1038/nature11195

凝縮系物理学:斥力ポーラロンの観測

p.588

斥力ポーラロンとして知られている準粒子は、不純物であるフェルミオン粒子がフェルミオン環境と斥力相互作用する際に出現すると予測されている。今回、こうしたポーラロンが2つの大きく異なる系で観測された。

doi: 10.1038/nature11196

免疫学:危険な挙動をアクチンでチェック

p.589

異常な細胞死を見つけ出すのは、免疫系の重要な機能の1つである。免疫細胞が損傷を見つけ出す方法の1つは、細胞内に大量に存在するタンパク質のアクチンを感知することらしい。

doi: 10.1038/485589a

がんの代謝:腫瘍の敵と味方

p.590

代謝ストレス下での腫瘍細胞の生存を促進するシグナル伝達経路の解明から、AMPKと呼ばれるタンパク質が、がん進行の妨害と促進の両方を行っている可能性が示された。

doi: 10.1038/485590a

Articles

再生医学:マウス心臓繊維芽細胞の誘導心筋細胞へのin vivoでの再プログラム化

In vivo reprogramming of murine cardiac fibroblasts into induced cardiomyocytes p.593

doi: 10.1038/nature11044

再生医学:心臓の転写因子を用いた非筋細胞再プログラム化による心臓修復

Heart repair by reprogramming non-myocytes with cardiac transcription factors p.599

doi: 10.1038/nature11139

細胞:let-7–Imp軸はショウジョウバエ精巣の幹細胞ニッチの老化を調節する

The let-7–Imp axis regulates ageing of the Drosophila testis stem-cell niche p.605

doi: 10.1038/nature11061

Letters

宇宙:センチメートル/秒レベルで較正された太陽系外惑星観測向け分光器

A spectrograph for exoplanet observations calibrated at the centimetre-per-second level p.611

doi: 10.1038/nature11092

物理:強く相互作用するフェルミ混合体における斥力ポーラロンの準安定性とコヒーレンス

Metastability and coherence of repulsive polarons in a strongly interacting Fermi mixture p.615

doi: 10.1038/nature11065

物理:二次元中の引力および斥力フェルミポーラロン

Attractive and repulsive Fermi polarons in two dimensions p.619

doi: 10.1038/nature11151

ナノテクノロジー:一本鎖DNAタイルを自己集合させて作る複雑形状

Complex shapes self-assembled from single-stranded DNA tiles p.623

doi: 10.1038/nature11075

地球:32億年前の大陸成長ダイナミクスの移行を示すハフニウム同位体の証拠

Hafnium isotope evidence for a transition in the dynamics of continental growth 3.2 Gyr ago p.627

doi: 10.1038/nature11140

進化:体色の多型を持つ鳥類における高速の種分化

Accelerated speciation in colour-polymorphic birds p.631

doi: 10.1038/nature11050

遺伝:トマトのゲノム塩基配列から得られる多肉果の進化の手がかり

The tomato genome sequence provides insights into fleshy fruit evolution p.635

doi: 10.1038/nature11119

遺伝:マウスの遺伝的組み換えは、機能的ゲノム要素から離れた所で起こるように誘導される

Genetic recombination is directed away from functional genomic elements in mice p.642

doi: 10.1038/nature11089

脳:線条体のシナプス形成を駆動する再帰性ネットワーク活動

Recurrent network activity drives striatal synaptogenesis p.646

doi: 10.1038/nature11052

細胞:ピログルタミル化βアミロイドのプリオンに似た挙動とタウに依存した細胞毒性

Prion-like behaviour and tau-dependent cytotoxicity of pyroglutamylated amyloid-β p.651

doi: 10.1038/nature11060

細胞:抑制性受容体はANGPTLに結合し、血液幹細胞および白血病進展を援助する

Inhibitory receptors bind ANGPTLs and support blood stem cells and leukaemia development p.656

doi: 10.1038/nature11095

細胞:AMPKはNADPH恒常性を調節してエネルギーストレス下での腫瘍細胞の生存を促進する

AMPK regulates NADPH homeostasis to promote tumour cell survival during energy stress p.661

doi: 10.1038/nature11066

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