Volume 448 Number 7153

Editorials

エイズ問題でリビアで拘束されていた国際医療チームはついに解放されたが、リビアは事実を明らかにし、彼らの潔白を認めるべきだ。

p.511

doi: 10.1038/448511a

米国は、ヒトを対象とする研究の監視方法を改革すべきだ。

p.511

doi: 10.1038/448511b

スポーツにおける薬物使用の禁止を見直すべき時期かもしれない。

p.512

doi: 10.1038/448512a

News

2つの研究グループが、マウスの遺伝的変異の詳細な地図を完成。

p.516

doi: 10.1038/448516a

Q&A 北極の浮氷上での8カ月にわたる調査研究に参加するドイツの科学者に訊く。

p.517

doi: 10.1038/448517a

SPECIAL REPORT 中国は、環境への影響を加味した経済指標「グリーンGDP」を導入しようとしているが、試験段階から問題が。

p.518

doi: 10.1038/448518a

米エネルギー省が、余剰核弾頭から原発用MOX燃料を再生する施設の建設に着手。

p.520

doi: 10.1038/448520c

北極地域の海底資源をめぐる各国の争奪戦で、海洋研究に支障が出る懸念が。

p.520

doi: 10.1038/448520b

再生能力をもつ扁形動物プラナリアが幹細胞研究で重要な役割を。

p.522

doi: 10.1038/448522b

埋め込み型電極からの電気刺激によって、脳障害患者の脳機能が改善。

p.522

doi: 10.1038/448522a

News Features

未来の作物:もう1つの温室効果

p.526

二酸化炭素レベルの上昇で作物の収穫量は上昇するが、作物の栄養価に悪影響があるとすればどうなるだろうか。

doi: 10.1038/448526a

ヒトを対象にする研究:試行錯誤

p.530

研究を監督する倫理委員会が非難を浴びているが、それに代わるシステム作りも難航している。

doi: 10.1038/448530a

News & Views

神経学:目覚め

p.539

神経科学や工学の分野では、麻痺や卒中を起こした患者を支援する方法が開発されつつある。しかし、精神機能自体に関してはどうなっているのだろう。医学的介入で意識を回復させることは可能なのだろうか。

doi: 10.1038/448539a

気候変動:エーロゾルでヒートアップ

p.541

大気中に浮遊している固体粒子は、気候変動を起こす要因としては温室ガスの下位に長い間甘んじてきた。インド洋上空での大気加熱に関する研究はこの問題に再考を促しそうだ。

doi: 10.1038/448541a

微生物学:内部情報

p.542

ヒトの腸には無数の細菌がすみ着いている。幼児の腸内へのこうした微生物の定着を調べることは、腸内細菌が健康と病気の両方でどのような役割を果たしているかを解明するための準備段階となる。

doi: 10.1038/448542a

応用物理学:ビットの競争

p.544

磁気情報をもつ2つのビットがナノスケールのワイヤーの中を走り回るとき、これらが生き残れるかどうかを決める要因は2つある。トラックの状況とスタートの合図にどのくらい早く反応するかだ。

doi: 10.1038/448544a

癌:固形腫瘍中の壊れた遺伝子

Broken genes in solid tumours p.545

2つの遺伝子の一部が融合して、雑種遺伝子を形成するような変異は、血液関連の癌で多くみられる。こうした融合遺伝子の1つが、最も広くみられる肺癌にかかわっていることが新たに明らかになった。

doi: 10.1038/448545a

磁性:管理された混乱状態

p.546

非磁性原子の存在は磁性結晶中にランダムな内部場を作り出すことがある。こうした磁場を外部から調整することで、材料固有の磁気特性を厳密に制御できる。

doi: 10.1038/448546b

癌:恐るべき三角関係

p.547

性ホルモンと炎症によって誘導されるシグナルは、腫瘍発生のそれぞれ別の要因と見なされてきた。しかし、これらの2種類のシグナルと発癌の三者間に相互作用があることがわかってきた。

doi: 10.1038/448547a

ゲノム生物学:エピゲノム時代の到来

p.548

ゲノムからの情報の読み出しは、タンパク質によるDNAのパッケージングの巧妙な調節によって行われる。このパッケージ機構が働く仕組みをゲノム全体にわたって明らかにする、膨大な研究が現在行われつつある。

doi: 10.1038/448548a

生物多様性:気候変動と生態学

p.550

急速な気候変動の証拠は、今や圧倒的な量になっている。全球温度は2100年までに最大4 ℃上昇し、降雨状況もそれに伴って変化すると予測されている。こうしたことが生物多様性に及ぼす影響の評価と、どうしたらそれを軽減できるかは、生態学における「大いなる挑戦」といえよう。

doi: 10.1038/448550a

Articles

遺伝:多能性細胞と系列拘束された細胞におけるクロマチンの状態を示すゲノム全域にわたる地図

Genome-wide maps of chromatin state in pluripotent and lineage-committed cells p.553

doi: 10.1038/nature06008

細胞:非小細胞肺癌におけるEML4-ALK融合型トランスフォーミング遺伝子の同定

Identification of the transforming EML4-ALK fusion gene in non-small-cell lung cancer p.561

doi: 10.1038/nature05945

Letters

物理:連続的に調整可能なランダム場における強磁性体

A ferromagnet in a continuously tunable random field p.567

doi: 10.1038/nature06050

物性:室温における単一グラフェン層内の電子スピン輸送とスピン歳差運動

Electronic spin transport and spin precession in single graphene layers at room temperature p.571

doi: 10.1038/nature06037

気候:褐色雲による太陽光吸収が拡大するアジアの温暖化傾向

Warming trends in Asia amplified by brown cloud solar absorption p.575

doi: 10.1038/nature06019

地球:大きな一時的剪断応力により起きた非火山性微動

Non-volcanic tremor driven by large transient shear stresses p.579

doi: 10.1038/nature06017

進化:単一遺伝子に起きた複数のシス調節変異による形態的進化

Morphological evolution through multiple cis-regulatory mutations at a single gene p.587

doi: 10.1038/nature05988

遺伝:全ゲノム関連解析によりKIAA0350を1型糖尿病遺伝子として同定

A genome-wide association study identifies KIAA0350 as a type 1 diabetes gene p.591

doi: 10.1038/nature06010

細胞:異なる種類の染色体再配列が前立腺癌における発癌性ETS遺伝子の融合を引き起こす

Distinct classes of chromosomal rearrangements create oncogenic ETS gene fusions in prostate cancer p.595

doi: 10.1038/nature06024

脳:重篤な脳外傷後の視床刺激による行動能力改善

Behavioural improvements with thalamic stimulation after severe traumatic brain injury p.600

doi: 10.1038/nature06041

細胞:共通のエフェクター処理が刺激に対する細胞特異応答を仲介する

Common effector processing mediates cell-specific responses to stimuli p.604

doi: 10.1038/nature06001

細胞:システイニルロイコトリエン生合成にかかわるヒト膜タンパク質の結晶構造

Crystal structure of a human membrane protein involved in cysteinyl leukotriene biosynthesis p.609

doi: 10.1038/nature05936

細胞:ヒトロイコトリエンC4合成酵素による炎症メディエーター合成の構造基盤

Structural basis for synthesis of inflammatory mediators by human leukotriene C4 synthase p.613

doi: 10.1038/nature06009

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