注目の論文
氷期の終わりと大気中酸素濃度のつながり
Nature Communications
2011年10月12日
Linking the end of an ice age with atmospheric oxygen
大気中酸素濃度の上昇と古原生代初期の氷期の終結につながりがあることを示す証拠が見つかった。これは、地球の氷期からの復帰に大気中酸素濃度の上昇を促進する作用があったとする学説を裏付けている。したがって、この研究結果は、25億〜20億年前に起こった氷期と大酸化事変の結びつきを説明するうえでも役立つと考えられる。研究の詳細を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。 今回、東京大学の関根康人(せきね・やすひと)たちは、古原生代の2回目の氷期とそれ以降のものと年代が決定された浅い海洋環境に由来する堆積物に含まれるオスミウム同位体を解析した。この解析結果は、当時の大気中酸素濃度の上昇が、氷期からの復帰が大酸化事変を促進したとする仮説と符合することを示唆している。
doi: 10.1038/ncomms1507
注目の論文
-
4月18日
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature
-
4月18日
生物学:闘争・逃走系の起源Nature
-
4月17日
材料:接着剤が海洋性軟体動物種の追跡に役立つNature Communications
-
4月16日
気候変動:海洋での致死的な極端低温事象の強度と頻度が高まっているNature Climate Change
-
4月16日
医学研究:一部の患者では、抗体がパーキンソン病の運動機能症状の進行を遅らせる可能性があるNature Medicine
-
4月11日
生態学:森林管理の認証制度が哺乳類の大型種と絶滅危惧種の保護に役立っているNature