注目の論文
量子コイン投げ
Nature Communications
2011年11月30日
Quantum coin flipping
情報損失を利用する不正直者による偏りが入り込まない量子コイン投げが実験的に実証された。この研究成果は、量子暗号での応用に結びつく可能性があり、通信を行っている者がお互いを信用していない状況でのメールの認証や遠隔地者間の契約調印などの手順に利用できるかもしれない。 量子暗号は、光子(光の粒子)の量子状態を用いて、情報を符号化し、その情報を安全に送信するために用いられるが、これは、量子系を乱さずに量子系の測定はできないという事実を利用している。ところが実用的な系では量子データの損失が起こるため、不正直者が量子コイン投げの結果を完全に偏らせることができるようになっている。今回、F Bussieresたちは、この問題を解決する1つの方法を示した。この方法を用いれば、情報損失を利用して相手をもっと効果的にだますことはできなくなる。
doi: 10.1038/ncomms1572
注目の論文
-
3月28日
加齢:老齢マウスに「若々しい」免疫系を取り戻させるNature
-
3月26日
神経科学:消毒剤などに含まれる化学物質が脳の支持細胞に害を及ぼすNature Neuroscience
-
3月19日
がん:病気による体重減少は、乳酸が引き起こしているらしいNature Metabolism
-
3月14日
発生生物学:心臓はどのように形成されるのかNature
-
3月14日
公衆衛生:シエラレオネの農村部でワクチン接種の利便性を高めるNature
-
3月13日
技術:発話を補助する新しいシステムNature Communications