注目の論文
マウスの受精卵がうまく育つかどうかを予測する方法
Nature Communications
2011年8月10日
Predicting the success of fertilisation in mouse eggs
マウスの受精卵の細胞質における変化を調べることで、受精卵が順調に成長するかどうかを予測できることがわかった。この知見は、ヒト体外受精の改良に重要な意味を持つかもしれない。研究結果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
受精卵の細胞の中身は動いており、その動きの変化は、実験室で測定することができる。今回、M Zernicka-Goetzたちは、マウスの受精卵で、こうした変化がカルシウム振動と細胞骨格に関連していることを見いだした。また、Zernicka-Goetzたちは、マウス受精卵の細胞内における変化の頻度と振幅に基づいて、どの受精卵が生存を続けて胚盤胞期に達する可能性が高いのかを予測し、細胞運動の速い受精卵と運動と運動の間の間隔の長い受精卵の発生能が最も高いことを指摘している。
Zernicka-Goetzたちは、ヒトの受精卵についても、こうした変化を測定でき、受精の成功を予測できるようになるかもしれないと考えている。
doi: 10.1038/ncomms1424
注目の論文
-
4月4日
化学:生命の化学的起源がどのように形成されたかという謎の解明に向けた熱い流れNature
-
3月27日
機械学習:ベルギービールの風味を高めるNature Communications
-
3月22日
化学:ちょっと立ち止まって体臭の化学組成の違いを調べてみたCommunications Chemistry
-
2月28日
持続可能性:もっと環境に優しい方法でデニムを青く染めるNature Communications
-
1月24日
化学:複数の自律型実験室をつないで国際的な共同研究を進めるNature Communications
-
11月30日
天文学:新たに発見された6惑星系Nature