注目の論文
培養B細胞の増殖
Nature Communications
2011年9月7日
Propagation of B cells in culture
培養状態でナイーブB細胞の増殖を誘導し、胚中心B細胞に似た表現型の細胞を生成できることが明らかになった。この方法を用いることによって、B細胞をin vitroで増殖させて、胚中心B細胞の分化研究の促進につなげることが期待されている。詳細を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。 今回、東京理科大学の北村大介たちは、インターロイキンの存在下でマウスのB細胞をフィーダー細胞上で培養する実験を行い、この方法によって増殖細胞の数が6日後に180倍に増えることを明らかにした。そして北村たちが、この細胞をマウスに移植したところ、記憶B細胞様細胞に分化し、抗体産生能も備えていた。また、B細胞は、別のインターロイキンであるIL-21の存在下でも培養でき、寿命の長い形質細胞に似た細胞が生成された。 この方法を用いれば、培養B細胞の運命を操作でき、B細胞の分化に関するいっそう詳細な研究もできるようになるかもしれない。
doi: 10.1038/ncomms1475
注目の論文
-
4月4日
化学:生命の化学的起源がどのように形成されたかという謎の解明に向けた熱い流れNature
-
3月27日
機械学習:ベルギービールの風味を高めるNature Communications
-
3月22日
化学:ちょっと立ち止まって体臭の化学組成の違いを調べてみたCommunications Chemistry
-
2月28日
持続可能性:もっと環境に優しい方法でデニムを青く染めるNature Communications
-
1月24日
化学:複数の自律型実験室をつないで国際的な共同研究を進めるNature Communications
-
11月30日
天文学:新たに発見された6惑星系Nature