注目の論文
【気候変動】全球的に活発化する野火活動
Nature Communications
2015年7月15日
Climate change: Global wildfire activity is heating up
野火の季節の長さが過去35年間に約20%延び、その結果、オーストラリアを除く全ての植生のある大陸が影響を受けているという報告が、今週掲載される。
毎年、野火によって約3億5000万ヘクタールが焼失し、社会に混乱と相当に大きな経済的損失が生じている。米国では過去10年間に17億米ドル(約2000億円)が野火の鎮圧だけに費やされた。近年、極めて大きな破壊力のある野火が急増して、野火活動の背後にある駆動要因の解明が求められるようになり、数多くの論者が気候変動との関連を提唱している。 今回、William Jollyたちは、日々の全球気候データセット(3種)を基に構築され、現在幅広く用いられている火災危険度指標(3種)の組み合わせを初めて用いて、過去35年間の火災シーズンの長さを解析した。このデータセットには、火災の重要な駆動要素である風、湿度、気温、降水量が組み込まれている。今回の研究では、こうした地上気象の変化が組み合わさることで、火災シーズンの長さが18.7%延び、植生のある地表の4分の1以上が影響を受けていることが判明した。
doi: 10.1038/ncomms8537
注目の論文
-
3月27日
機械学習:ベルギービールの風味を高めるNature Communications
-
3月22日
化学:ちょっと立ち止まって体臭の化学組成の違いを調べてみたCommunications Chemistry
-
2月28日
持続可能性:もっと環境に優しい方法でデニムを青く染めるNature Communications
-
1月24日
化学:複数の自律型実験室をつないで国際的な共同研究を進めるNature Communications
-
11月30日
天文学:新たに発見された6惑星系Nature
-
11月13日
化学: ロボット化学者が火星の隕石から酸素を作ったNature Synthesis