Research highlight

Genetic links between pigmentation and skin cancer

Nature Genetics

May 19, 2008

皮膚癌の発症リスクを高める遺伝的多型が同定され、皮膚癌と皮膚の色素沈着の関係について新たな知見がもたらされたことが、Nature Genetics(電子版)に今週掲載される3編の論文で報告される。

deCODE Genetics社(アイスランド・レイキャビク)のDaniel Gudbjartssonらの研究チームは、最近、毛髪と目、皮膚の色素沈着と関連する塩基配列多型を同定したが、今回は、この研究をさらに進めて、そのうちの11種が皮膚癌に対する感受性と関連していないかどうかを調べた。その結果、ASIP遺伝子(色素沈着において役割を果たすことに関して多数の研究報告がある)近傍に位置する複数の多型が、皮膚黒色腫のリスクを高めることが判明した。皮膚黒色腫は、皮膚の色素産生細胞のアグレッシブな悪性腫瘍で、皮膚癌関連の死亡例の大部分は、皮膚黒色腫が原因となっている。また、この研究チームは、皮膚色素メラニンの産生に必要な酵素をコードするTYR遺伝子の1つの多型についても関連性を報告している。さらに、ASIP遺伝子とTYR遺伝子は、より広く見られるものの致死性の低い皮膚癌の一種である基底細胞癌とも関連していることが確認された。

別の独立した研究では、クイーンズランド医学研究所(オーストラリア・ブリスベン)のStuart MacGregorらの研究チームが、ASIP遺伝子を含む領域内の2つの多型が皮膚黒色腫のリスクとも関連していることを見出した。そして第3のGudbjartssonらの研究では、カルシウム輸送体をコードするTPCN2遺伝子の2つの多型が、ブロンドの髪と褐色の髪の関係と関連していることを報告している。このカルシウム輸送体は、色素沈着に影響するカルシウム輸送体として3番目に発見されたもので、このタンパク質のファミリーが重要な役割を果たしていることが示唆されている。

doi: 10.1038/ng.160

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