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遺伝:マウスにおけるヒト第21染色体遺伝子の発現解析図
機能ゲノム科学では、ゲノムの全域にわたる発現解析が重要な役割を担っている。in situRNAハイブリッド形成といった分解能の高い方法によって、転写産物の空間的時間的分布を正確に調べることができ、in
vivoでの遺伝子発現のあらましを三次元的にとらえることができる。われわれは1本の染色体がもつ全遺伝子の発現パターンの系統的分析に着手し、ヒト第21染色体ではそのトリソミーが医学的に重要(ダウン症候群)であることから、これを対象に選んだ。今回、ヒトの第21染色体遺伝子に対応するオーソロガス遺伝子(共通祖先からの種分化に由来した遺伝子)と同定できたマウス遺伝子すべて(確認されたヒト遺伝子178個に対し161個)についての発現解析を報告する。解析は、ホールマウントin
situRNAハイブリッド形成法や組織切片でのin situRNAハイブリッド形成法、また成体組織での逆転写PCR(RT-PCR)法によって行った。21トリソミーの表現型を示す組織(中枢神経系、心臓、消化管、四肢)を含め、いくつかの組織でパターン化された発現が観察された。またこの染色体には、特定の組織でまったく発現しない遺伝子群、あるいは数は少ないが同時に発現している遺伝子群が存在することが、統計解析から示された。1本のヒト染色体全域を調べたこの高分解能発現「解析図」は、遺伝子の機能やダウン症候群の発症機構の解明に向けた重要な一歩と言える。
/ジュネーブ大学医学部およびジュネーブ大学病院(スイス)、A Reymond et al.

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